程度にもよりますが、アトピーと診断された方の多くが一度は「ステロイド」を使った経験があるのではないでしょうか?

ステロイドってすごいよね!
全然治らなかったブツブツもさっと治っちゃう!

使い始めは効果が分かって感動するよね。
でも・・・段々と効きが悪くなってステロイドの量が増えていくと、やっぱり不安になるよ。

そっかぁ。じゃあどうしよう?

そこでスクワランオイルの出番!
アトピー肌にも安心して使えるし、上手く肌のコンディションを整えられr葉脱ステロイドの可能性もあるんだ。
ステロイド剤をメインにアトピーをケアしている方もいる少なくないですよね。
でも、スクワランオイルをうまく使いこなせれば、ピークに肌の調子が悪い時を除き、普段の生活ではほとんど使わなくなる可能性もあるのです。
「アトピー肌」はどういう肌の状態?

アトピーに関しては100%解明できているわけではありません。その中でわかっている部分をまとめます。
アトピーは自己免疫作用の結果で起こると言われています。
通常は刺激になり得ないものであっても、アトピー肌は過剰に免疫機能が反応します。これにより炎症が起こり、炎症がかゆみを誘発し、掻きむしりからさらに悪化・・・と広がることが多いとされています。
それに加えて、「皮膚の保護能力が弱い」のも特徴の一つ。
皮膚の「外からの刺激」を守るはずの肌のバリア機能が弱いんです。
これは肌の細胞が基底層(角質層の一番下)から十分な時間を待たずに表層に来てしまうのが原因です。
「肌のターンオーバーが極端に早い」ことで、成長しきっていない未熟な肌細胞が表皮となっているため、保護する力が極端に弱いのです。

水分を保持する力も低いため、アトピー肌は乾燥と隣り合わせです。
「アトピックスキン」と言われる肌は角質が剥がれ落ちかけた粉吹き状態。白く乾燥しているのが特徴です。
このような肌を守るためには「刺激に対してバリア機能を高めるケア」をしていく必要があります。
【おさらい】なぜアトピーにステロイドを使うの?メリット&デメリット
ステロイドは別名「副腎皮質ステロイドホルモン」です。
この副腎皮質ステロイドはその名の通り、私達の体の中にある副腎が作り出すホルモンの類似成分。
役割としては炎症を抑えたり、過剰に働いてしまう免疫機能を抑制する効果があります。ステロイドを使うメリットはその効果の強さです。
かゆくてたまらない肌の炎症がもステロイドを使うと数日内に改善した経験がある人も多いと思います。
しかし効果が強い反面、デメリットもあります。一番多いのは「リバウンド」です。症状が良くなったからとステロイドを急に止めてしまうと症状が一気に悪化することがあります。
軟膏では比較的起こりにくく、リバウンドは飲み薬や点滴などの場合に多いとされますが、軟膏でも強いタイプのステロイドを使っていると時に感じる場合があります。
他には皮膚が薄くなる、毛細血管拡張(皮膚に血管が細かく浮いて見える)、易感染症(真菌など)などがあります。これらは長期使用によって生じるもので、短期使用では起こりません。
炎症がひどい時にはステロイドの強力なパワーで一気に抑制した方が、その後の肌の回復が早いこともあります。
ステロイドを開始する・中止する際には必ず医師の指示に従うようにしましょう。
スクワランオイルがアトピーに効果的な理由
「アレルギー体質」がアトピーの元凶であることは上記でも説明した通りです。
ですから、厳密に言えば体質自体を変えていかないとアトピーを「完治」させることは叶いません。
ですが、アレルギー性鼻炎や喘息とは異なり、アトピーに関してはやり方によっては症状を「緩和」できる場合があります。
アトピー肌の弱点である肌の乾燥をスクワランオイルが補うことで、バリア機能を高め肌トラブルを起こしにくくする可能性があります。
長期的には肌のターンオーバーの改善に繋げて、アトピー症状を起こさないことが理想です。
スクワランオイルのアトピー肌への効き目とは
スクワランオイルには、ターンオーバーを安定させる作用、除菌作用、保湿作用などがあります。これにより、スクワランオイルでアトピー肌を緩和することが期待できます。
まず、「乾燥」はアトピーにおいて最も症状を悪化させる原因になります。
皮膚の水分が失われると保護能力がダウンするので、体内にアレルギー物質が直接侵入しやすくなってしまいます。
また、乾燥自体もかゆみの原因になります。かきむしりはアトピー症状が進行する要因です。
これに対して、スクワランオイルを肌に塗布することで、皮膜を皮膚の表面に形成します。これによりアレルゲン(刺激)から肌を守ってくれます。
また、角質内部の細胞同士の隙間に存在する「細胞間脂質」に浸透して、角質内に水分と油分をバランスよく閉じ込めて、肌細胞の弾力を高めたり、バリア機能を働きやすくしてくれる作用もあります。
スクワランオイルが細胞間脂質に浸透すれば、他の水分(化粧水等)もキャッチして角質内に留めてくれるようになります。
この働きによってアトピー肌は効果的に保湿され、皮膚が元々有していた保護能力が回復すに繋がります。
ワセリンとは何が違うの?
アトピーで使われる保湿剤で有名なのはワセリンです。
刺激が少なく、スクワランと同じ油の種類「炭化水素系オイル」の仲間です。ワセリンの特徴は肌に一切浸透しないということ。万が一口に入っても消化管からも吸収されません。
肌に浸透しない=刺激物にならないことで、ワセリンもアトピーに使うケースもありますが、塗り過ぎると汗腺や毛穴詰まりの原因となり、悪化を招くことも。
その点、スクワランオイルは肌に浸透してしまうため、保湿効果と被膜効果の両方を得ることができます。
スクワランオイルは殺菌作用もある
それから雑菌もアトピー症状の引き金であると判明しています。
スクワランオイルの「除菌効果」により細菌の繁殖をブロックして、細菌に起因するアトピーの症状を軽減してくれます。
また、スクワランオイルの力でターンオーバーが安定すれば、皮膚全体のコンディションが整いますので、アトピーの症状が起こりにくくなることも期待できます。
加えて、痒みや痛みを直接的に軽減する働きもあるため、アトピーの辛いかゆみを和らげる作用も期待できます。
アトピー肌へのスクワランオイルの使い方
ステロイド剤も、強いアトピー症状を一気に抑える目的で使うのであればとても効果的です。ただ、効果があるからとダラダラ長く使っていては副作用が心配です。
スクワランオイルを使って、できるだけステロイドの出番を少なくしていくのが目的です。
そのためのスクワランオイルの使用方法についてご紹介していきます。
脱ステロイドには「脱保湿」と「保湿有あり」の2パターンがある
ちなみに「脱ステロイド」の場合でも「できるだけ保湿しないようにする=脱保湿」という方法もあります。これは肌が保湿剤に頼ってしまい、自分の力で保湿できなくなる、という考えに基づいたものです。
しかし、これに反対する医師は多いです。保湿をしない肌はアトピー症状の悪化や感染を引き起こす可能性があるためです。
参考 細野クリニック・アトピー専門外来「脱保湿はさけるべき」

当サイトでは「脱保湿」によるケアはリスクがあるためおすすめできません。試してみたいと思う方はかかりつけの皮膚科医に一度相談してみてくださいね。
スクワランオイルのアトピー肌への使用方法
それでは具体的にスクワランオイルをどのように使うのかを説明していきますね。
アトピー肌かどうかに関わらず、人間の肌が最も乾燥しやすいタイミングは「入浴直後」です。
一見湿っているので安心してしまうかもしれませんが、皮膚の水分が急激に気化してしまうので実は乾燥しやすいタミング。特にアトピー肌の方は水分を保持する力が弱いので、正常な皮膚よりも早く乾燥してしまいます。
この入浴後の乾燥を防ぐために、スクワランオイルは入浴後、浴室内で、体をタオルで拭く前に使います。
※「脱保湿」をする方でも、入浴後だけは保湿するようにと皮膚科で指示される場合があります。
具体的な使い方
- 入浴後に体が濡れた状態で
- 浴室内で30秒以内に
- スクワランオイルを約10滴分全身に伸ばす
- 擦らず、ハンドプレスが基本
- 塗り過ぎは雑菌のエサ。あくまでも薄く!
上記を守ってスクワランオイルを使ってみてください。
アトピー向けのローションなどを用いている場合は、手にローションを多めに出してそこにスクワランオイルを1滴加え、軽く混ぜて全身に伸ばします。

一連の作業が終わるまで浴室からは出ません。オイルはローションは入浴前に浴室においておくようにしましょうね。
アトピー肌にスクワランオイルを用いるときの注意点
「脱ステロイド」を目指す場合、まずはかかりつけの皮膚科に相談をしておきましょう。
その他、気をつけたいことを紹介していきますね。
パッチテストをしておく
スクワランオイルは添加物フリーで刺激もほとんどありませんが、それでも万人にとって安全というわけではありません。
特にアトピーはアレルギー体質に起因する症状。何に反応するかが分からない部分があります。
パッチテストをして問題がなかったときにのみ、スクワランオイルを使うようにしてくださいね。
身体を洗ってから使う
身体の汚れを落としてからスクワランオイルを塗ってください。
汗・ホコリ・皮脂などが残った肌ではアレルギーの原因になる物質も皮膚に塗り込んでしまう事になるかもしれません。
汚れをしっかり落とすためには、マイルドな石けんでしっかりと泡立て、その泡だけで体をなでていきます。洗浄は時間をかけず、2~3分で済ませるようしましょう。
入浴後30秒以内の保湿
繰り返しになりますが、お風呂から出るとどんどん水分が気化していくので、30秒以内にスクワランオイルを使ってください。
時間が経過してしまった場合は、ローションで保湿してから行います。
強いアトピー症状が出たら病院受診
脱ステロイドを進めていて強いリバウンドが発生したのであれば、そのままにせず必ずかかりつけ医に相談します。
症状の強さによっては一旦、ステロイドが再開になる場合もあります。きちんと医師と相談した上で今後のケア計画を立てていきましょう。
アトピー肌をスクワランオイルで効果的にケアしていきましょう
アトピー肌で悩んでいる方にとって、毎日のケアはとても大変なもの。
アレルギー体質の症状の出方は一定ではありませんから同じケアをしていても「昨日は大丈夫だったのに、今日はひどい……」という事もありえます。
その時々の肌の状態によっては、わずかな刺激物でも炎症の引き金になってしまう可能性があります。
そんなアトピーに使うスクワランオイルは不純物がほぼゼロのものを使うのが望ましいと言えます。スクワランオイルの中で不純物がほとんど入っていないのは動物性のスクワランオイルになります。
【アトピ―肌に選ぶスクワランオイルの条件】
- 純度99.9%以上
- 動物性スクワランオイルである
- プリスタン完全除去
この3つは必ずクリアしておきたいところです。

プリスタンは肌にとって刺激になる可能性があります。
動物性のスクワランオイルには微量ですが含まれているため、完全除去したものを使ってください。
皮脂の12%を占める「スクワレン」と類似するスクワラン。スクワランオイルは、皮脂に近しい物質である「スクワレン」に水素を混ぜて酸化しにくくしたオイルであり、肌への刺激はほぼゼロです。

上手に使って脱ステロイド・・・と、脱アトピー症状を目指しましょう!
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